本研究では,光駆動デフォーマブル光回折素子(PDDOE)をホログラフィックランダムアクセスメモリとして使用することが検討された.PDDOEはアゾベンゼンポリマー薄膜からなる.また,ホログラフィック記録によって表面変形が誘起された.しかし,この表面構造は記録波長と再生波長が同一であるとき,再生時に消去される.よって,再生時に光誘起表面レリーフ構造を維持する条件を見つけることが重要になるが,信号波と参照波の光強度比が大きいとき,消去時間が遅れることがわかった.これは構造がブレーズド格子状になっているためと考えられる.加えて,フィードバック光学系を導入するとさらに消去を遅らせることに成功した.
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