電界(磁界)によって磁界(電界)を誘起することが出来る電気磁気効果を薄膜結晶成長技術によって増幅させたCr2O3 /Cr2O3±x/LiNbO3/Cr2O3±x/Cr2O3積層膜(CR-LN)をゼーベックスピントンネル(SST)効果を用いてそのME特性を制御することを本研究の目的として、以下の項目を明らかにした。1)CR-LN膜において熱を用いた発電現象の確認2)印加磁場に対して熱誘起起電力の減少の確認3)トンネル材料の変更により発電量の減少の確認、以上の3つの結果から、CR-LNにおける熱による電圧の発生は、トンネル効果、スピン、強誘電体の分極により生じていると結論付けた。
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