探針増強ラマン分光法(TERS)は回折限界を超えた高い分解能で、材料の光学的評価が可能な装置である。本研究では銀を内包したカーボンナノチューブ(CNT)を用いて、信頼性の高い探針を新規開発することを目的とする。本研究での成果は以下の通りである。(1)銀を原子間力顕微鏡探針の先端のみに薄く塗布することに成功した。(2)上記探針にCNT成長を試みたが、表面がエッチングされるだけであった。対処として、アルミナやPdを介在させてCNT成長を行うことができた。(3)AFM探針に100nmの酸化膜を施すことによりTERS測定が可能であることを示した。
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