本研究では,巨視的な物体の量子的性質を実験的に観測することを目的としている.原子・分子といった微視的なスケールの現象は量子力学を用いて良く記述できる一方で,「シュレーディンガーの猫」のような巨視的なスケールにおいては,量子的な性質は失われている.この量子世界から巨視的古典世界へのつながりを研究することで,量子論の本質に迫ることが期待できる. 本研究の結果、懸架された微小鏡にアクチュエータを取り付けることなく制御・冷却する遠隔冷却法の考案と実証、微小ねじれ振り子を用いた巨視的量子測定の実験セットアップの設計と製作を進めることができた。
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