ナノクラスターを成膜前駆体とするメゾプラズマCVDのSiCバルクウエハ製膜への適用可能性について検討を進めた。プロセス圧力の減少に伴ってSiを含む多結晶粒状膜からSiC単相かつ小粒径でファセット性を呈する組織が高速堆積される変化から,クラスターと分子が競合する成膜機構が明らかとなった。分子動力学計算から,急速凝縮に伴い液体様SiCクラスターも生成可能ではあるがC-C原子間の結合が比較的強い特徴も確認され,クラスター支援のSiCの高速エピタキシャル成膜に向けてはC-C結合を抑制しうる非平衡条件の設定が重要であることが示唆された。
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