研究課題
前年度、石英チャンバーを用いたオゾンガスによる土壌処理において、植物にとって重要な栄養素である硝酸態窒素、アンモニア態窒素が有機物の分解により増加することが明らかとなっている。これを受けて今年度は、実際のフィールドに近いビニルハウス内での植栽実験を行った。ビニルハウス内の畝をオゾン拡散処理し、二十日大根、小松菜などを植栽した。オゾン拡散処理は、種まきの前に一回のみ施し、その後、収穫までは水やりのみ施した。追肥も行っていない。オゾン処理によって土壌中の硝酸態窒素とアンモニア態窒素が増加することを確認した後、二十日大根と小松菜の種を植え付けた。収穫時にコントロールサンプルと比較した結果、出芽率、葉の長さ・幅、茎の長さ、実の長さ・幅、重さ、全ての項目においてオゾン処理土壌に植えた植物の方がより成長していることがわかった。また、オゾン処理により葉の虫食い率も抑えられるという結果が得られた。また、オゾンによる線虫の処理について、基礎実験を行った。異なる濃度のオゾン水中での線虫の挙動を観察した。オゾン水の濃度が上昇すると、より早く線虫が死亡することがわかった。
2: おおむね順調に進展している
フィールド実験においても、基礎実験と同等の成果を得ており、おおむね順調に進展している。
次年度は、オゾン拡散処理の大面積処理技術について研究を行う。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (8件) (うち国際学会 8件、 招待講演 1件)
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