次世代放射光源用に永久磁石を導入することで、省エネ、且つ電源トラブルのない新たな加速器コンセプトの実現を究極の目標とし、本研究課題において、まず基本となる偏向磁石の永久磁石化を検証した。これまで永久磁石が採用されなかった背景として、磁場分布の均一性、永久磁石の温度依存性、磁場調整機構、放射線減磁等の課題があった。そこで、本研究課題では、これらを解決する磁気回路を設計し、試作、性能評価することで原理実証試験を行った。結果、主要な課題を概ね解決する結果が得られ、当初の想定を上回る成果が得られた。実際、国内最大の次世代放射光源計画へ採用する方向となり、また、国内外からも問い合わせが来るに至った。
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