研究課題/領域番号 |
26610003
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
今井 直毅 東京大学, 数理(科)学研究科(研究院), 准教授 (90597775)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 代数学 |
研究実績の概要 |
志村多様体の p 進幾何について研究した.特に p 進体上の志村多様体に対してモチーフの退化にともなう stratification を adic 空間の stratification として構成し,potentially good reduction locus というモチーフが退化していない部分のコホモロジーが,志村多様体のコホモロジーと,non-cuspidal な部分を除いて同型であることを証明した.構成した stratification は以前得られていたものより自然なものであり,トロイダルコンパクト化の理論との関係がより一層明らかになった. また,局所体上の楕円曲線のイプシロン因子を楕円曲線の有理点で記述する Kramer-Tunnel の予想についても研究した.Kramer-Tunnel の予想は,局所体の標数が 2 の場合が未解決であったが,この場合の予想を混標数の局所体の場合に帰着することによって証明した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
モチーフの退化にともなう志村多様体の stratification を構成することによって,志村多様体の p 進幾何に関する理解が進んだ.
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今後の研究の推進方策 |
研究集会等でさらに情報収集を進めるとともに,専門家との研究打ち合わせを行う.
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次年度使用額が生じた理由 |
論文の執筆に時間がかかり,出張が予定より少なくなったため,次年度使用額が生じた.
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次年度使用額の使用計画 |
研究集会への参加や研究打ち合わせにより,情報収集を行う予定である.
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