研究課題
歴史的な経緯からX線帯域,特に10keV以下の軟X線では大立体角監視装置と突発天体の観測実績は意外にも少ない.しかし,超新星爆発の瞬間のショックブレイクアウトX線を始め,豊富なサイエンスが存在する.その広大なディスカバリースペースを開拓することを最終目標とし,本研究は大立体角監視X線SOIPIXカメラを開発する.2次元符号化マスクを組み合わせて空間分解能0.01度,時間分解能1μ秒.0.3-40keVの広帯域,非同時計数による低バックグラウンド性能を5cm高のコンパクトなカメラサイズで実現する.超新星ショックブレイクアウトX線のスペクトルは比較的ソフトであると考えられていり,素子の軟X線感度を向上させる必要がある.本X線SOIPIXは裏面照射型を採用しているので,裏面側の不感層をできるだけ薄くする必要がある.そこで,今年度はイオンインプラとレーザーアニーリングと,低温イオンインプラと低温アニーリングを行う2つのプロセスを開発し,評価を行った.その結果,両者ともほぼ1μm程度の不感層であることがわかった.この結果は投稿論文として出版予定である.さらに,低温CVDという方法にチャレンジをした.すでに保持していたベアチップに対して,プロセスを行った.現在評価中であるが,裏面における暗電流の分布に非一様性がある.本萌芽はここで終了するが,引き続き,この低温CVDとレーザーアニーリングのプロセスパラメーターチューニングを行い,不感層を薄くする努力を継続する.
すべて 2016 2015
すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 3件、 招待講演 5件)
Journal of Instrumentation
巻: 11 ページ: id. C02030
10.1088/1748-0221/11/02/C02030
巻: 10 ページ: C06005
10.1088/1748-0221/10/06/C06005
Proceedings of International Workshop on SOI Pixel Detector (SOIPIX2015), Tohoku University, Sendai
巻: (none) ページ: arXiv150706743S
巻: (none) ページ: arXiv150706747S
巻: (none) ページ: arXiv150706868T
巻: (none) ページ: arXiv150706987O
巻: (none) ページ: arXiv150805185O
Proceedings of the SPIE
巻: 9593 ページ: id. 95930X
10.1117/12.2188019