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2014 年度 実施状況報告書

方向感度をもつ中性子TOF型ニュートリノ検出器による原子炉内部モニタリング

研究課題

研究課題/領域番号 26610064
研究機関新潟大学

研究代表者

川崎 健夫  新潟大学, 自然科学系, 准教授 (00323999)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード原子炉 / ニュートリノ / 中性子検出器
研究実績の概要

本研究の目的は、これまで試みられていない新しい原理により、小型で方向に感度のある反電子ニュートリノ(以下ニュートリノ)検出器を開発することである。特に、原子炉で発生する数MeV程度の比較的低エネルギーのニュートリノに対して観測を可能な検出器を開発することにより、将来における新しいアイデアの素粒子物理学実験の実現や、新しいタイプの原子炉の開発に対する有用なツールとなりうる。
26年度は、まずシミュレーションによって検出器を構成する各部分において、必要な性能と全体のサイズ・構成、測定に必要な実験期間等を見積もった。その結果、申請時に使用を想定していた3He検出器は、比較的高エネルギーの中性子に対して検出効率が低いこと、またHe/3Heの価格が高騰しており将来大型化する際に困難が予想されることも判明した。詳細な情報収集と別条件でのシュミレーションを行い、代替として6Liガラスシンチレータが使用できると判断した。必要なサイズ(厚み等)を最適化したカウンターを製作した。
また、実際に測定を行うことを想定している京都大学原子炉研究所において、管理担当者との打ち合わせを行い、測定を行う場所・条件・日程等の検討を行った。その結果、想定するサイズの検出器であれば、他の利用者の測定に干渉しない場所に設置することができ、日程に対する制限が、ほぼないことが確認できた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

近年、3He検出器の価格が高騰していること、また高速中性子に対する検出効率が低いことを考慮して、他の測定器の採用を検討することとなったため。また、その製作に日数(約6か月)がかかったため。

今後の研究の推進方策

通常のNaIカウンター等を用いて、測定を行う原子炉周辺におけるγ線・β線等の背景事象測定を行う。その数値を用いてシミュレーションを行うことにより、混入する背景事象の見積り、測定期間の決定、測定器全体のサイズの最適化等を行う。
6Liガラスシンチレータ検出器の中性子測定に対する性能評価を行う。特に、現有する小型の3He検出器との比較を行い、検出効率のエネルギー依存性について確認する。

次年度使用額が生じた理由

近年、3He検出器の価格が高騰していること、また高速中性子に対する検出効率が低いことを考慮して、他の測定器の採用を検討することとなり、その製作に日数(約6か月)がかかったため。

次年度使用額の使用計画

検出器の、ニュートリノターゲット部分の製作費および原子炉周辺における背景事象の測定のための、旅費・運送費などに使用する予定である。

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公開日: 2016-05-27  

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