本研究では、超流動ヘリウムの実験手法であるねじれ振り子法を超伝導に応用し、超伝導を力学的に観測する手法を確立し、トポロジカル超伝導で期待される熱流・回転交差相関効果の探索を行うことを目指した。当初の目標であった高いQ値のねじれ振り子による超伝導検出は技術的課題が大きいという結論にいたり、超伝導転移による角運動量変化をねじれ振動子のトルク測定で検出する手法の開発を進めた。またこの手法の開発に役立つ回転クライオスタットを開発し、円環状超流動4Heの第二音波に対する回転効果の測定を行い、回転速度がある閾値を超えたときに、回転停止後も量子渦がピン止めされ残留することを示唆する結果を得た。
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