ボース・アインシュタイン凝縮体(BEC)を2次元アンチドット型光格子内に誘導し、光格子全体を正弦波的に振動させる、あるいは逆に静止した格子内でBEC自体を一定速度でドラッグさせて、超流動性の安定性を調べた。ドットが低い場合、ブロッホ端の半分の速度を超えると、格子の周期性に起因する大きな波数をもつ励起が生成した。ドットが高い場合は、より小さい速度で低波数の励起がまず起こり、次に低ドットの場合に見られた励起が同じ速度のところで現れることがわかった。現時点では、前者が動的不安定性、後者がエネルギー不安定性で、BECを崩壊させる2つの機構が共存した形になっていると考えている。
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