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2015 年度 実績報告書

太古代における海水硫酸の4種硫黄同位体比の解明

研究課題

研究課題/領域番号 26610159
研究機関国立研究開発法人海洋研究開発機構

研究代表者

斎藤 誠史  国立研究開発法人海洋研究開発機構, 次世代海洋資源調査技術研究開発プロジェクトチーム, 特任研究員 (80637588)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2016-03-31
キーワード炭酸塩置換態硫酸 / 太古代 / 海水硫酸 / 四種硫黄同位体比
研究実績の概要

太古代の地質試料には、硫黄の質量非依存性同位体分別が記録されている。硫黄の質量非依存性同位体分別の生成過程を含む太古代の硫黄循環の解明は、大気・海洋系の酸化史を理解する上で、極めて重要である。海水硫酸は、大気・海洋系の硫黄循環において、硫酸還元や硫黄酸化などの様々なプロセスに関わる要の物質である。太古代の硫黄循環を明らかにする上で、海水硫酸の四種硫黄同位体比を解明することは特に重要である。硫酸塩鉱物が乏しい太古代の地質試料において、炭酸塩置換態硫酸は海水硫酸の重要な記録媒体である。しかし炭酸塩置換態硫酸の四種硫黄同位体分析法は確立されていない。本課題において研究代表者は、この分析法の確立を試みた。そしてこの分析法を地質試料に適用して、太古代における海水硫酸の四種硫黄同位体比の復元を試みた。炭酸塩置換態硫酸を岩石中から回収する際の困難の一つは、同一試料中に含まれる黄鉄鉱の混入である。研究代表者は、黄鉄鉱の混入を最小限に留めて炭酸塩置換態硫酸を回収する新たな方法を考案した。平成26年度は、この新しい炭酸塩置換態硫酸の回収法の有用性を、現世の海洋に生息するホタテの貝殻を用いた基礎実験によって検証した。この結果、新たに考案した炭酸塩置換態硫酸回収法の有用性を確認した。平成27年度はこの回収法を地質試料に適用した。新しい方法に従って太古代後期の炭酸塩岩中から炭酸塩置換態硫酸を回収し、四種硫黄同位体比を測定した。太古代後期における海水硫酸の四種硫黄同位体比を復元した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Authigenic carbonate precipitation at the end-Guadalupian (Middle Permian) in China: Implications for the carbon cycle in ancient anoxic oceans2015

    • 著者名/発表者名
      Masafumi Saitoh, Yuichiro Ueno, Yukio Isozaki, Takazo Shibuya, Jianxin Yao, Zhansheng Ji, Katsumi Shozugawa, Motoyuki Matsuo, Naohiro Yoshida
    • 雑誌名

      Progress in Earth and Planetary Science

      巻: 2 ページ: 1-19

    • DOI

      10.1186/s40645-015-0073-2

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著 / 謝辞記載あり
  • [学会発表] ペルム紀中期末における自成炭酸塩の沈殿:古海洋の炭素循環への示唆2016

    • 著者名/発表者名
      斎藤誠史、上野雄一郎、磯崎行雄、渋谷岳造、小豆川勝見、松尾基之、吉田尚弘
    • 学会等名
      日本地球惑星科学連合2016年大会
    • 発表場所
      幕張メッセ(千葉県千葉市)
    • 年月日
      2016-05-25
  • [学会発表] ペルム紀中期末における超海洋パンサラッサの窒素循環変動2015

    • 著者名/発表者名
      斎藤誠史, 西澤学, 上野雄一郎, 小福田大輔, 磯崎行雄, 高井研
    • 学会等名
      日本地球惑星科学連合2015年大会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)
    • 年月日
      2015-05-24

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公開日: 2017-01-06  

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