• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2015 年度 実施状況報告書

キンバレー岩産E型ダイヤモンド巨晶の超高圧包有物とジルコンから再生地殻物質を読む

研究課題

研究課題/領域番号 26610163
研究機関東北大学

研究代表者

辻森 樹  東北大学, 東北アジア研究センター, 教授 (00436833)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワードキンバレー岩 / ダイヤモンド / E型ダイヤモンド / ざくろ石 / 超高圧変成作用 / 超高圧鉱物 / シベリア地塊 / ロシア
研究実績の概要

本研究は、キンバレー岩に産するE型ダイヤモンド巨晶に関して、E型ダイヤモンドが閉じ込めた超高圧「再生地殻物質」を高分解能分析電子顕微鏡、顕微ラマン・赤外線分光装置を用いて徹底記載・カタログ化する。特に、E型ダイヤモンド中の超高圧鉱物の化学組成・共生関係の多様性と規則性からマントル深部に達した地殻物質の性格を明らかにし(未知鉱物の探査も含む)、マントル深部に混入した過去の地殻物質の移動と再生地殻物質がダイヤモンドに取り込まれるまでの固体地球プロセスを読む。初年度に引き続きエポキシ樹脂包埋し(011)面に平衡に摩滅研磨されたE型ダイヤモンド中の包有物にいて、光学顕微鏡を用いた形状観察を行った。電子顕微鏡に装着されたカソードルミネッセンス検出器を利用して、ダイヤモンド巨晶の内部組織の観察を行った。顕微ラマン装置による包有物のスペクトル測定を行った。また、E型ダイヤモンドと同じ、キンバレー岩のパイプから採取されたざくろ石を大量にエポキシ樹脂包埋し、その研磨マウント上のざくろ石の主要化学組成を電界放出型電子プローブマイクロアナライザを用いて定量分析した。ざくろ石の組成傾向の把握を行うと同時に、E型ダイヤモンド中の包有物との比較を行った。さらに、 E型ダイヤモンドを捕獲してきたキンバレー岩母岩と下部地殻起原の捕獲岩(高圧グラニュライト)の標本を入手し、それについての解析も進めた。本年度、研究代表者(辻森)が平成27年9月付けで岡山大学から東北大学へ異動し、 研究遂行に必要な岩石試料の処理などを新規に新しい研究機関で行う必要が生じた。しかし、その影響を最小限に抑えるべく、異動先での 研究環境のセットアップを進めた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度、研究代表者(辻森)が平成27年9月付けで岡山大学から東北大学へ異動し、 研究遂行に必要な岩石試料の処理などを新規に新しい研究機関で行う必要が生じた。しかし、その影響を最小限に抑えるべく、異動先での 研究環境のセットアップを進めた結果、おおむね順調に研究を進めることができた。

今後の研究の推進方策

前年度までに得られたデータを総括しダイヤモンド巨晶とそれに含まれる鉱物包有物の記載鉱物学的特徴をカタログ化する。その一方で、キンバレー岩に含まれるジルコンについての特徴付けを実施する。特に、キンバレー岩母岩に含まれる下部地殻構成岩中のジルコンとの区別が必要になった。キンバレー岩母岩と捕獲岩・捕獲結晶の間の地質情報のギャップを整理し、最終年度の総括を推進する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2015 その他

すべて 国際共同研究 (2件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [国際共同研究] スタンフォード大学(米国)

    • 国名
      米国
    • 外国機関名
      スタンフォード大学
  • [国際共同研究] ロシア科学アカデミー・シベリア支部ソボレフ地質学鉱物学研究所(ロシア連邦)

    • 国名
      ロシア連邦
    • 外国機関名
      ロシア科学アカデミー・シベリア支部ソボレフ地質学鉱物学研究所
  • [学会発表] Deep upper mantle recycling of crustal materials: Evidence from UHP minerals in collisional orogens, ophiolites, and xenoliths2015

    • 著者名/発表者名
      Liou J.G., Tsujimori T., Yang J.S., Zhang R.Y., Ernst W G
    • 学会等名
      Geological Society of America Annual Meeting
    • 発表場所
      Baltimore, USA
    • 年月日
      2015-11-01 – 2015-11-04
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2017-01-06   更新日: 2022-02-16  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi