マイクロフッ化法による四種硫黄同位体の迅速高精度分析を実現し、その成果を出版した(Ueno et al., 2015) 。従来のF2法と異なり、固体CoF3試薬と硫化物をパイロフォイルに包んだ上で誘導加熱を行う事により、これまでに半日を要した硫黄のフッ化工程を数秒にまで短縮することが可能となった。さらに、フッ化条件の最適化を行ったところ、100 nmolSの微小量硫化銀試料についても、従来法と遜色ない分析精度で硫黄の四種安定同位体組成の計測が可能であることを示した。また、同様の手法により50μgの黄鉄鉱粒子を直接計測可能であることを明らかにした。
|