強力な磁石が作る磁場によって生じる物質の変化を計算できる理論とそのソフトウェアーを作成することを目的として研究を進めた。化合物を観測する装置であるNMRなどへの応用を考えている。鉛やウランなどの重原子の電子状態を対象とした研究であるので、相対性理論と量子化学を使った理論・方法が必要である。強い磁場下の化合物を計算するソフトウェアーは一部完成して利用できる状態となった。金属錯体やπ電子系のNMR計算に応用しつつある。また、強磁場下で発生する電子スピンの密度を正確に計算して図表示するソフトウェアーも完成した。
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