本研究では高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いることで、合金クラスターをドープ数毎に、高分解能で分離する新規方法論の確立を目指した。その結果、最適なカラムと分離条件を用いることで金銀二種類の元素から構成されるチオラート保護合金クラスターを、化学組成毎に、精密に分離することに成功した。また我々は、こうした分離技術を駆使することで、金クラスター、合金クラスターのコアサイズ毎の分離および配位子交換反応サイトが異なるクラスターの分離も達成した。これら一連の研究により、異原子ドープやコアサイズの違い、配位子交換反応がクラスターに対してどのような影響を与えるのか、その詳細が明らかとなった。
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