申請者はこれまでにFe(II)とo-phenylenediamine (opda)から成る錯体が光水素発生反応(PHER)することを報告しているがその機構は明らかでない。本研究では異なる電荷/半径比を有するLi+(1.4)、Na+(0.86)、Mg2+(2.3)、Ca2+(1.6)を用いPHERへ与える金属種の効果を検討した結果、opdaはC/rに依存して錯形成することを明らかにした。特に、高いC/rを有するMg2+, Ca2+はopdaと相互作用することを明らかにし、光水素発生効率との相関を示した。以上の結果は、より効率的な水素発生反応を構築する上で有用な知見であると考える。
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