研究課題
挑戦的萌芽研究
ルイス酸性を有するケイ素ならびにホウ素と塩化物イオンの効果的な相互作用を利用することで、1)シリルシラトランを用いた塩化アリールのシリル化、2)ジボロンを用いた塩化アリールのボリル化反応、3)ピナコールボランを用いた塩化アリールの還元反応が、塩基の添加を必要とすることなく進行することを見いだした。一方、アリールシラトランを用いた塩化アリールの檜山カップリング反応には、塩基の添加が必須であった。これらの結果は、トランスメタル化過程に関して重要な知見を与えるものであり、理想的なクロスカップリングである塩基不要の檜山あるいは鈴木-宮浦カップリング反応の確立に繋がる有意義な研究である。
有機化学