アセチレン誘導体をもつアミノ酸とロイシンを用いてFMOC固相合成によって5-13残基程度のオリゴペプチドを合成し、アジド基をもつ第四級テトラアルキルアンモニウムのテトラフェニルホウ酸塩とのクリック反応により、オリゴペプチドへの親油性イオン対の導入を行った。質量分析から親油性イオン対をもつオリゴペプチドが検出され、生成が確認できた。生成したオリゴペプチドの1,2ジクロロエタン中での溶解度は対応するイオン性導入前のオリゴペプチドより数倍向上することが明らかになった。したがって、親油性イオン対のイオン解離による静電反発および浸透圧がオリゴペプチドの溶解性の向上につながったものと思われる。
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