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2015 年度 実績報告書

高キャリア輸送能を有するらせん状π共役高分子被覆型フラーレンの創製

研究課題

研究課題/領域番号 26620098
研究機関金沢大学

研究代表者

前田 勝浩  金沢大学, 物質化学系, 教授 (90303669)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2016-03-31
キーワードらせん / 共役高分子 / 自己集積 / キラル / フラーレン
研究実績の概要

高分子系有機半導体に両極性を賦与するために、ポリマーが形成する「らせん状コンホメーション」を利用し、らせん構造の外部に「p型主鎖」、らせん構造の内部に「n型フラーレン」を配置したホールと電子の両方のキャリアを輸送可能な「らせん状π共役高分子被覆型フラーレンからなる両極性半導体材料」の開発を目指した。昨年度までに、クラウンエーテル部位を有するビフェニレン-ジエチニレン共重合体(poly-1)が、光学活性アミノ酸のアンモニウム塩との錯形成により、アセトニトリル含量が80%以上の溶媒中で疎溶媒効果によって一方向巻きのらせん状に折りたたむことを明らかにしている。今年度は、poly-1が形成するらせん構造の内側の空孔内にフラーレンを効率良く包接させる条件について詳細に検討を行った。その結果、光学活性アミノ酸存在下、poly-1とフラーレンをアセトニトリル含量が多い溶媒中で加熱処理することにより、フラーレンがアセトニトリルに可溶化し、フラーレンの吸収領域に明確な誘起円二色性を示すことが明らかになった。一方、poly-1がらせん構造を形成しないアセトニトリル含量が少ない溶媒中では、同様の操作を行ってもフラーレンは可溶化されなかった。以上の結果から、poly-1とフラーレンを光学活性アミノ酸存在下、アセトニトリル含量が多い溶媒中で加熱処理することにより、poly-1とアミノ酸の複合体が形成する一方向巻きのらせん空孔の内部にフラーレンが包接されることが明らかになった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016 2015

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] クラウンエーテル部位を有するポリ(ビフェニリレンジエチニレン)誘導体へのらせん誘起とその安定性2016

    • 著者名/発表者名
      宮崎真里、前田勝浩、井改知幸、加納重義
    • 学会等名
      第65回高分子学会年次大会
    • 発表場所
      神戸国際会議場
    • 年月日
      2016-05-25 – 2016-05-27
  • [学会発表] 主鎖に動的軸性キラルなビフェニル基を有する共役高分子の合成とそのコンホメーション制御2015

    • 著者名/発表者名
      前田勝浩、岸本玲奈、井改知幸、加納重義
    • 学会等名
      第64回高分子討論会
    • 発表場所
      東北大学川内キャンパス
    • 年月日
      2015-09-15 – 2015-09-17

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公開日: 2017-01-06  

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