簡便かつ迅速なUV硬化反応に敢えて「光駆動型」の精密ラジカル重合機構を組み込むことで、時間軸を制御し、硬化膜の表面ナノ凹凸形状の付与、および内部にブロック共重合体のミクロ相分離に代表されるナノ構造を同時(その場)形成することで新たな機能性コーティングとしての展開を目的とした。有機触媒存在下で光照射により可逆的に解離し、重合を開始・制御できるC-I末端を持つ高分子ドーマントを合成・単離、UV硬化に適用することで、透明な硬化膜を与えるとともに内部にユニークな共連続傾斜ミクロ相分離構造を同時形成できることを明らかにした。各種光学フィルム、コーティング、多孔分離膜など幅広い展開が期待できる。
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