研究課題
現在,単一原子・分子スケールの電子デバイスの実現が目前に迫っている.その一方,ナノスケールにおける温度センシング法が欠如しており,微小領域における熱特性の評価ができず未知の点が多数残されている.これが微小デバイス実現の妨げとなっているため,新たな測定方法論の開発が強く望まれている.そこで,本研究では,走査型トンネル顕微鏡(STM)の熱応答性分子探針を創製し,単一分子スケールにおける温度計測法を開発する.本手法は,微小領域における熱特性の新たな知見を多数もたらし,今後の原子,分子デバイスの研究開発において不可欠の手法となると期待される.また,原子,分子スケールにおける電子伝導と熱伝導の関わりは,基礎研究の観点からも重要であり,本研究は,新たな基礎科学の開拓にも大きく貢献する.今年度は,これまでに作製した熱応答性分子探針を用いて単一分子スケールにおける温度計測法の開発を行った.研究代表者の単分子伝導度計測に関するこれまでの知見に立脚し研究を遂行した.環境,および基板表面の温度を制御しながら伝導度の計測ができるシステムを構築することができた.
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すべて 雑誌論文 (11件) (うち査読あり 11件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (4件)
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