今年度は、昨年度に引き続いてαークロロフルオロアセチル基を有するアニリン誘導体からなるフラグメト化合物の合成を進めた。約150種類のαークロロフルオロアセミド誘導体を合成し、フラグメントライブラリーを大きく拡張できた。今後に新たなコバレントドラッグを創出するためのプラットホームがかなりの部分達成できた成果であると考えている。 また本年度は、構築したフラグメントライブラリーの創薬応用を開始した。結核治療のためのコバレントドラッグの標的としてantigen85タンパク質を定め、antigen85タンパク質の大腸菌発現や蛍光アッセイ系の確立を行った。今後に、本アッセイ系を用いてフラグメントライブラリーからコバレントドラッグ型のヒット化合物の探索を可能とする成果である。
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