単細胞藻類Pseudococcomyxa simplexおよびChlamydomonas reinhardtiiに,100 ppmの塩化金(III)水溶液を添加したところ,細胞内において数万ppmの金が蓄積された。またいずれの藻類を用いても,金ナノ粒子が細胞内で生成されることが示された。細胞内で生成された金ナノ粒子は比較的粒径が揃っており,およそ50 nmだった。この金ナノ粒子は凝集せず長期間にわたって安定に存在していた。一方,パラジウムは錯体として細胞内に蓄積されていた。白金および銀については,添加条件によってナノ粒子のできる可能性が示された。
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