SWCNTsのベンゼン分散液にパルスレーザー光を照射すると効率的に水素が発生し、2時間のレーザー光照射における発生量は100 μmolに達した。初期の水素発生速度はレーザー光強度の4乗に比例し水素発生の量子収率は最大130%と非常に高い値を観測した。 次に、リチウムイオン内包フラーレンの水分散液に、窒素雰囲気下パルスレーザー光を照射することで、平均30 nmの大きさにナノ粒子化した高分散水溶液が得られた。酸素飽和重水溶液中、このナノ粒子の一重項酸素生成の量子収率は55%に達した。 以上の結果より、ナノカーボンをレーザー光で高分散化させることによって、新しい機能が創出されることを見いだした。
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