今後の研究の推進方策 |
26年度に合成した分子群を用いて分子集合体構築については次のように進める。ドナー(D)及びアクセプター(A) 分子を一定濃度条件(1-50 μM)で良溶媒中に加熱溶解させ、超分子形成させる。次に、必要に応じて混合溶媒で会合形成させる。選択肢として① 良溶媒のまま(一種)、② 良/貧溶媒(二種混合)、③ 界面活性剤を含む良/貧溶媒(三種混合) である。集積体作製後に定常分光法で会合形成、動的光散乱装置(DLS)でサイズを評価する。サイズは直径:10-100 nm、長さ:100 nm-1μmの範囲で制御する。また、単結晶構造解析と粉末X線解析を併用して分子配向性や面間距離などの議論を行う。作製した分子集積体はDLS、TEM、SEM及びAFMにより構造観察し、サイズ及び形状の評価を行う。次に、申請者が所有するナノ秒過渡吸収及びピコ蛍光寿命装置により励起ダイナミクスの速度論解析を行う(申請者の解析報告例:J. Am. Chem. Soc. 2005, 127, 1216等)。より速い時間分解能(フェムト秒)の測定装置が必要な場合は連携研究者に測定を依頼する。最終的に光電変換セルと光触媒系をそれぞれ構築し、光エネルギー変換特性を評価する。
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