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2015 年度 実績報告書

サイズ排除ナノリアクターの創製と新規ポリマー合成法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 26620171
研究機関東北大学

研究代表者

樋口 剛志  東北大学, 多元物質科学研究所, 助教 (50547304)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2016-03-31
キーワード高分子微粒子 / ミクロ相分離 / コアシェル粒子
研究実績の概要

本年度は、前年度の結果を受けて、本研究で目的としている新規ポリマー合成システムの中核を成している「SENA粒子」の最適化を行うと共に触媒担持法の検討を行った。また、粒子中で有機反応を行うというコンセプトに基づき、有機顔料の新たな合成法を確立した。

①前年度の検討結果より、コアシェル粒子のシェル部分にはPolyisoprene(またはPolybutadiene)の2重結合が存在していることから、Ene-Thiolクリック反応を用いた触媒担持法の検討を行った。反応条件等を検討した結果、触媒活性を保持しながら粒子表面に触媒担持を行うことは困難であった。

②本研究のコンセプトである、「空間制御された反応場を用いた有機分子の合成」に基づき、新たに有機顔料の合成反応をナノ空間で行うことで、ナノサイズの有機顔料結晶の1段階合成に成功した。
具体的には、化学的・熱的安定性の高い顔料として古くから用いられている金属フタロシアニンを検討対象とした。金属フタロシアニン(PC)は顔料のみならず、色素増感型太陽電池や非線形光学材料等の機能性材料にも用いられているが、金属PCをナノサイズの結晶にすることによって、その光学・電気的特性が非常に向上することから注目されている。従来、金属PCはWyler法やフタロニトリル法を用いて作製されているが、これまでに金属PCナノ結晶を前駆体溶液から直接合成する手法は報告されていない。今回、熱ではなくUV光照射を用いることでナノミセル中で金属PCの合成反応を進行させることに成功し、ナノミセルにより結晶成長を制御された直径数十nmの金属PCのナノ結晶を前駆体から直接作製することに初めて成功した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Controlled incorporation behavior of gold nanoparticles into ABC triblock terpolymer with double-helical morphology2016

    • 著者名/発表者名
      Takeshi Higuchi, Hidekazu Sugimori, Hiroshi Yabu, Hiroshi Jinnai
    • 雑誌名

      Polymer Journal

      巻: 48 ページ: 509-515

    • DOI

      10.1038/pj.2016.19

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 金属フタロシアニンナノ結晶の One-pot 合成2015

    • 著者名/発表者名
      樋口剛志、齊藤祐太、平井裕太郎、藪浩
    • 学会等名
      2015高分子学会東北支部研究発表会
    • 発表場所
      秋田大学 (秋田市)
    • 年月日
      2015-11-12 – 2015-11-13
    • 招待講演
  • [学会発表] ジブロック共重合体微粒子の内部相分離構造に関する実験・理論面からの考察2015

    • 著者名/発表者名
      樋口剛志、Marco Pinna、Andrei V. Zvelindovsky、陣内浩司、藪浩
    • 学会等名
      第64回高分子学会年次大会
    • 発表場所
      札幌コンベンションセンター (札幌市)
    • 年月日
      2015-05-27 – 2015-05-29

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公開日: 2017-01-06  

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