本研究では、簡便かつ低環境負荷で分子量の揃ったポリマーを再現性良く合成できる新規ポリマー合成システムの確立を目的とした。この目的を達成するために、表面にナノサイズのチャンネルを有し、内部に重合用触媒を有する中空粒子の作製を試みた。表面に直径数十nmのシリンダー構造を有するコア-シェル型微粒子の作製に成功した。また、表面に直径50 nmの球状空隙を有する中空粒子の作製にも成功した。さらに、本研究のコンセプトである「空間制御された反応場を用いた有機分子の合成」を発展さることで、金属フタロシアニンナノ結晶の1段階合成に成功した。
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