無機ナノ粒子を平均直径1 um程度のゴム粒子と化学的に結合し、凝固することにより、無機ナノ粒子のナノマトリックス構造を有するエラストマーを調製した。ナノマトリックス構造を有するエラストマーは『力学エネルギーの散逸は高周波数で小さく、低周波数で大きくなる』というゴム材料の常識を覆す充填ゴムであることを見出した。動的粘弾性の温度および周波数依存性を測定した結果、ナノマトリックス構造を有するエラストマーはゴム由来のエントロピー弾性とナノマトリックス構造由来のエネルギー弾性の兼ね合いにより損失弾性率(G”)の値が高周波数で大きく、低周波数で小さくなることが明らかとなった。
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