研究実績の概要 |
*BEA型ゼオライトに適用可能な光学活性有機分子の探索、スクリーニングを行った。検討したアミン系光学活性有機分子は(1S, 2S)-1,2-diphenylethylenediamine、Bis[(1R)-1-phenylethyl]amine、1S)-1-phenylethylamine、(1S)-N-benzyl-1-phenylethylamine、(1S, 2S)-1,2-cyclohexanediamineである。まず、溶解性を調べた。これらの中で塩基性水溶液に可溶なものは(1S, 2S)-1,2-cyclohexanediamineだけあったため、この分子を用いてBEAゼオライトの合成を実施した。また、アミン系光学活性有機分子に加え、アルコール系の有機分子も検討した。具体的には1,2:5,6-O-Di-isopropyliden-α-D-glucofuranoseと1,2:5,6-O-Di-isopropyliden-α-D-mannitolである。これらの有機分子をadditiveとし、原料モル組成比 1 SiO2 : 0.1 Al(OH)3 : 0.6 NaOH : 25 H2O : 10 wt% Seed : 0.1 Additive とし、140℃4日間、水熱条件下で結晶化を実施した。生成物のXRDパターンより、BEAゼオライトが得られた。しかし、Polymorph AからなるBEA型ゼオライではなかった。その後、原料組成や結晶化条件を種々検討したが、XRDから判断するに、現時点では、Polymorph AからなるBEA型ゼオライの合成には至っていない。
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