エチレングリコール中でニオブエトキシドをソルボサーマル反応させることにより,エチレングリコールが層間に配位した層状ニオブ化合物のナノ粒子が得られた.ナノサイズの板状形態を有している本生成物を適切な条件で焼成することで,その形態を維持したまま酸化ニオブに変換できることを見出した.ソルボサーマル法を利用して合成した酸化ニオブは含水ニオブ酸から合成したものより高い表面積を有しており,ベンジルアルコールの選択光酸化に高い活性を示した.また,通常,炭化水素類の光酸化は可視光照射下では進行しないが,酸化ニオブを真空下で加熱処理することでシクロヘキセンの光酸化が進行することも見出した.
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