安全性、機能性に優れた全固体リチウムイオン二次電池を開発するための基礎研究として、自発運動性を有する包接型高分子固体電解質の合成とイオン伝導機構の解明を行った。新規ポリマーゲル電解質としては、クラウンエーテル誘導体と二級アンモニウム塩化合物のゲスト-ホスト相互作用によって構築された包接構造を架橋とする高運動性のネットワークポリマーを用いた結果、電解液量40wt%において0.14S/cmのイオン伝導度の値を室温を発現した。この高いイオン伝導度の発現機構を解明するために、動的粘弾性測定を行った結果、高い温度領域において、ネットワーク中の環分子が軸に沿って動く現象(環動現象)を確認することができた。
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