広視野レーザ走査干渉計で,レーザ干渉像を取得した場合,10mm四方の領域の高低差をナノレベルで計測できる.しかし,通常の干渉計測では位相シフト法を使用するために,参照板の高さ位置を変えながら同一箇所の画像を4~5枚取得しなければならず,計測時間が長くなる欠点を有していた.申請者は,参照板に特殊なコーティングを施すことにより,1回の画像取得で擬似的な位相シフト像が取得できる現象を発見した.本研究において疑似位相像が生じる原因は,参照板と観察物の多重反射であることを明らかにした.また,この疑似位相像を使うことで測定対象の形状が計算可能であることを示すと共に,そのための解析プログラムを開発した.
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