研究課題/領域番号 |
26630040
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
梅原 徳次 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70203586)
|
研究分担者 |
野老山 貴行 秋田大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (20432247)
上坂 裕之 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (90362318)
新田 勇 新潟大学, 自然科学系, 教授 (30159082)
月山 陽介 新潟大学, 自然科学系, 助教 (00533639)
|
研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
キーワード | 工学 / 機械工学 / トライボロジー |
研究実績の概要 |
1.ループ型カーボン繊維マイクロブラシ(LCFB)ジャーナル軸受の試作 ループ型カーボン繊維マイクロブラシによりジャーナル軸受を構成するためには、軸受材料にカーボン繊維を植毛する方法もあるが困難が予想される。そこで、柔軟な樹脂平板にミシンによりカーボン繊維をループ型に植毛し、樹脂平板を湾曲させ、軸受内部に挿入するループ型カーボン繊維マイクロブラシジャーナル軸受を試作した。 2.ループ型カーボン繊維ブラシによる軽量・低起動トルクすべり軸受の可能性の検討 試作したループ型カーボン繊維マイクロブラシジャーナル軸受と金属軸とでジャーナル軸受を構成し、研究室に既存の横型旋盤装置を改良した軸受摩擦評価装置を用いて、低起動トルク及び負荷容量の評価を行い、ループ型カーボン繊維ブラシによる軽量・低起動トルクすべり軸受の可能性を明らかにした。その結果、試作したLCFBすべり軸受のトルクを測定した結果,LCFBすべり軸受は起動トルクと定常トルクとの差異が微小な低起動トルク軸受としての機能を有することが明らかになった。また、相手面テクスチャによる摩擦低減を応用したマイクロスプライン軸を用いることで,LCFBすべり軸受に発生するトルクに速度依存性がなくなった.その結果,主軸回転数の増加とともにLCFBすべり軸受のトルク低減効果が大きくなることが明らかになった。更に、LCFBを構成するカーボンファイバー束の座屈荷重から,軸受の設計指針を提案した.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初の計画内容は全て完遂した。 加えて、平成28年度の研究内容であるマイクロブラシジャーナル軸受の設計指針の提案も行った。このため、当初の計画以上に進展していると見なせる。
|
今後の研究の推進方策 |
当初の研究計画は概ね遂行されたが、実用化に当たって更なる低摩擦化及び負荷容量の増大化が求められる。H28年度はこの2点について更に研究を進める予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
研究分担者において、実験を年度をまたいで実施しているため、残金が生じている。
|
次年度使用額の使用計画 |
H28年度が最終年度であるが、今年度、研究の進展により新たに立てた高い研究目標達成のために、早期に使用する予定である。
|