乱流中には秩序だった渦構造が階層をなす。この秩序渦構造の影響を受けて、固体粒子群は乱流中で多重スケールのクラスタを形成する。本研究課題では(これまで多くの研究で質点として扱われてきた)固体粒子の大きさの影響を明らかにするために、埋め込み境界法を用いた数値シミュレーションを実行した。その結果、乱流中の渦の階層の詳細や固体粒子が乱流渦と相互作用する際に粒子の大きさが与える影響等を明らかにした。得られた結果は定性的には理に適っているが、用いた数値アルゴリズムの定量的な問題点も浮き彫りになった。いずれにしても、本研究課題の実施により、この挑戦的な課題を今後も継続的に遂行するための基盤が形成された。
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