本研究では,サービスロボットの普及に向けた新たな計測システムとして第4人称センシングを提案した.第4人称センシングとは,ロボットに搭載されたセンサ(2人称センサ),環境に分散配置されたセンサ(3人称センサ)と,ウェアラブルセンサ(1人称センサ)を組み合わせた計測システムである.それぞれの利点を最大限に活用し,かつ欠点を補うことで,曖昧な事象に対しても高精度で信頼性の高い認識が実現できる.曖昧な物品取り寄せ指示に焦点を当て,1人称視点映像により認識したユーザ行動と環境固定センサで計測された物品情報を基に,ユーザが意図した物品を特定するシステムを構築し,意図の正確な理解に有効であることを示した.
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