本研究は、日本と大陸間の海峡横断電力ケーブルに高温超電導ケーブルを適用する場合のボトルネックとなるケーブル長尺化に対して、ヒートパイプの超電導ケーブルへの適用の有効性を検証するものである。まず、ヒートパイプを適用したHTSケーブルの基本設計を行い、ヒートパイプの基礎実験と三次元有限要素法熱解析により、従来のHTSケーブルとの冷却特性の違い、長距離送電用ケーブルに適したヒートパイプの構成方法等について検討した。その結果、ヒートパイプの適用によりケーブルの等価熱伝導率が大幅に改善されること、ヒートパイプを最外相の銅安定化層とHTS層間に適用することでケーブル長を効果的に長くできること等がわかった。
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