本研究の目的は、高効率電力変換器の実現を目指した極細多芯高温超伝導薄膜スイッチング素子の開発である。環境への意識の高まりと電力自由化の流れから再生可能エネルギーの大量導入が期待されるが、その電力系統への連系と安定運用のために必要不可欠となる電力変換器に関して、無損失となることも期待される超伝導化の可能性を検討する。具体的には、超伝導スイッチング素子の実用化へのボトルネックとなっていた交流損失の問題を解決する高温超伝導線材の極細多芯(マルチフィラメント)化技術を開発し、さらに同線材のスイッチング動作の実証に成功した。
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