グラフェンベースにおける先行研究では,MOMOMデバイス構造をしており,ホットエレクトロン注入において最も絶縁膜耐性が重要となるEmitter-Base間の絶縁膜はSiO2熱酸化膜を利用している.これは,グラフェン上への耐性ある極薄絶縁膜の形成が非常に困難だからである.昨年度,ALDを用いてリーク耐性に優れたY2O3絶縁膜(~5nm)をグラフェン上に堆積する技術を確立した.この技術ゆえ今回MOMS構造を選択し,グラフェン/Siショットキー障壁を利用したHETデバイスを作製した.Ion/Ioffが2桁程度取れ,また先行研究と比較して高い電流利得を得ている.
|