ダイヤモンド中の窒素欠陥(Nitrogen vacancy: NV)中心を用いることで、微弱な磁気センサーが実現するなど広い応用が期待される。しかしながら、ダイヤモンドは高い硬度のため、表面加工が難しく、高い屈折率であることから、光の取り出しが難しい。そのため、発光中心であるNV中心がダイヤモンド表面に存在すると発光特性が劣化するという欠点があった。そこで、申請者が開発した近接場光エッチングという手法によってNVの発光性能を劣化させずに、ダイヤモンド表面を平滑化する技術を開発した。本プロジェクトでは、近接場光エッチングをNVを有するナノダイヤモンドに対してエッチングすることで、NVの発光効率を13.5倍向上させることに成功した。
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