強磁性量子へテロ構造の理想系と言える強磁性半導体を用いた系で基礎研究を進め、強磁性転移により量子効果が増強されることや量子効果により磁気異方性が変化することを初めて明らかにした。半導体Geやそれをベースとした強磁性半導体GeFe上に高品質なFe/MgO単結晶を成長できることを明らかにし、それらの系で世界で初めてトンネル磁気抵抗効果(TMR)を観測した。Fe量子井戸を有するFe/MgO/Fe/MgO/Geにおいては、200%程度の大きなTMRを得ることに成功した。電流電圧特性にFe量子井戸膜厚の変化に対する系統的な変化が見られ、Ge基板上で初めてFe量子井戸の量子効果に起因した信号が観測された。
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