本研究では、Eu添加GaNにおいて、我々により世界に先駆けて見出されたEuイオン間で生じる双方向のエネルギー輸送現象の量子情報デバイスへの応用可能性を明らかにすることを目的とした。特定のEu発光中心を選択的に励起するCombined excitation-emission spectroscopyを用いてEu発光特性を調べたところ、双方向エネルギー輸送を示す2種類のEu発光中心におけるエネルギー輸送時間がサファイア基板上で100 マイクロ秒程度であることを明らかにした。また、基板を従来のサファイアからGaN、Siに変えることにより、エネルギー輸送時間が次第に短くなることを定量的に明らかにした。
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