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2014 年度 実施状況報告書

体内埋め込み型電子機器に向けた人間の筋電からのエネルギーハーベスティングシステム

研究課題

研究課題/領域番号 26630149
研究機関東京大学

研究代表者

高宮 真  東京大学, 大規模集積システム設計教育研究センター, 准教授 (20419261)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2016-03-31
キーワード体内埋め込み / Brain Machine Interface / エネルギーハーベスティング / 低電圧 / 低電力 / 電源回路 / 昇圧回路
研究実績の概要

体内埋め込み型の電子機器における最大の課題は電源供給である。そこで本研究では、体内埋め込み型の電子機器の「小型化」「長期動作」「無線化」の実現を目指して、人間の筋電からのエネルギーハーベスティングシステムの提案と実証することを目的とする。人体に広く分布する筋肉が発生する筋電からエネルギーハーベスティングができれば、体内埋め込み型の電子機器を体内のどこにでも設置することができる。

1年目は以下の研究を行った。(1)人間の腕+皮膚に貼る電極の電気特性の測定・等価回路作成、(2)人間の腕からのAC入力電圧振幅を増倍するトランスの測定・等価回路作成、(3)AC入力を整流・昇圧するチャージポンプ回路の試作・測定・等価回路作成、(4)トランスとチャージポンプ回路を連結したトータルシステムの測定・等価回路作成

筋電の主たる周波数成分は50Hz、振幅は2mV、出力インピーダンスは5-20kΩであることが明らかとなった。筋電からエネルギーハーベスティングで得られる電力は100nW程度であることが判明した。ディスクリートのショットキーダイオードとキャパシタを用いて10段のチャージポンプ回路を作成・実測した結果、容量負荷で出力電圧が1V以上となる最低入力電圧は150mVであった。従って、2mV振幅の筋電を巻き数比1:100のトランスで150mV振幅以上に昇圧することを目指した。トランスとチャージポンプ回路を連結したトータルシステムを試作して、筋電からエネルギーハーベスティングにトライしたところ、動作しなかった。理由を等価回路で分析した結果、トランスの出力インピーダンスとチャージポンプ回路の入力インピーダンスにミスマッチにより、トランス出力で電圧振幅が1/10倍になっていることが主因であることが判明した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

当初予定では1年目に理論構築・設計、2年目に試作・測定の予定であったが、実際には1年目に多数の試作・測定まで行ったので、当初予定も前倒しで研究を実施した。

今後の研究の推進方策

前記のトランスの出力インピーダンスとチャージポンプ回路の入力インピーダンスにミスマッチ問題に対処するために、インピーダンスマッチング回路を設計試行して対処できるか否かを判断する予定である

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公開日: 2016-05-27  

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