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2015 年度 実績報告書

体内埋め込み型電子機器に向けた人間の筋電からのエネルギーハーベスティングシステム

研究課題

研究課題/領域番号 26630149
研究機関東京大学

研究代表者

高宮 真  東京大学, 大規模集積システム設計教育研究センター, 准教授 (20419261)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2016-03-31
キーワードエネルギーハーベスティング / 体内埋め込み / 筋電 / 電源コード
研究実績の概要

体内埋め込み型の電子機器を実現する上での技術課題は「小型化」「長期動作(10年以上)」「無線化」の3 点である。これら3つの実現を阻む最大の要因が電源供給である。そこで、本研究では、3つの課題を一挙に実現する技術として、人間の筋電からのエネルギーハーベスティング(EH)システムの提案と実証を行う。

2年目は以下の研究を行った。(1)1年目の研究で問題となった、筋電とエネルギーハーベスティング回路のインピーダンスにミスマッチがある問題を解決するために、等価回路を用いてシミュレーションを行った。(2)その結果、腕に100Hのインダクターをつけ、共振により筋電を増幅した後で80段のチャージポンプに入力することで、出力1Vを達成できるというシミュレーション結果を得た。(3)100Hインダクターと80段チャージポンプを実装して、測定を行ったが、出力1Vは達成できなかった。筋電の等価回路が不完全であることが原因であると考えられる。

本研究に関して、新展開があった。筋電からのエネルギーハーベスティングの研究遂行過程において、電源コード外皮の漏れ電界からエネルギーハーベスティングできることを発見した。この発見を応用して、ビルエネルギー管理システム(BEMS)のセンサーノード向けに、新しい電源コード外皮からのエネルギーハーベスティングを提案した。提案手法では、2芯電源コードの外皮に電極を2つ取り付けて電極と芯線を容量性結合させ、芯線からの漏れ電界エネルギーがハーベストされる。提案手法は、従来手法の問題点である電源コード内部の電流や外部グラウンドが不要である。電極の長さ20cm、電源AC100V, 50Hzのとき、3-4V、1.4uWの出力が得られた。提案手法によって250秒間隔で無線センサーノードを駆動し、温度と照度を測定し、データを無線で送信することに成功した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2015

すべて 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] 容量性結合を用いた電源コードエネルギーハーベスティングの提案と実証2015

    • 著者名/発表者名
      本田雅宣, 桜井貴康, 高宮 真
    • 学会等名
      電子情報通信学会集積回路研究会
    • 発表場所
      京都工芸繊維大学(京都府京都市)
    • 年月日
      2015-12-17 – 2015-12-18
  • [学会発表] Wireless Temperature and Illuminance Sensor Nodes With Energy Harvesting from Insulating Cover of Power Cords for Building Energy Management System2015

    • 著者名/発表者名
      M. Honda, T. Sakurai, and M. Takamiya
    • 学会等名
      IEEE Asia-Pacific Power and Energy Engineering Conference (APPEEC),
    • 発表場所
      Brisbane, Australia
    • 年月日
      2015-11-15 – 2015-11-18
    • 国際学会
  • [学会発表] 電源コード外皮からの容量性結合エネルギーハーベスティングの提案と実証2015

    • 著者名/発表者名
      本田雅宣,桜井貴康,高宮 真
    • 学会等名
      電子情報通信学会ソサイエティ大会
    • 発表場所
      仙台大学(宮城県仙台市)
    • 年月日
      2015-09-08 – 2015-09-11

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公開日: 2017-01-06  

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