本研究は、III-V族化合物半導体チャネルを持つスピン電界効果型トランジスタを実現することを最終目的として、自己整合技術に応用可能な強磁性体メタルソースドレイン電極のアニールによる作製とその物性評価をおこなった。 InGaAs基板上にMnを堆積して作製した合金は、多相となり、強磁性相はなかった。MnP基板上にMnを堆積して作製した合金はエピタキシャル成長をした単相の強磁性体となり、非常に有望であることがわかった。ただし、断面観察と原子分布解析によって、平坦性が良好ではなく、また横方向の半導体との接合においてボイドが存在することがわかったため、これらの問題点を解決する課題は残った。
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