本研究の目的は、対象物からの反射波との共鳴状態を作るマイクロ波/ミリ波帯発振器を用い、新しい原理に基づく変位/振動センサを実現することにある。この方式は、対象物の位置変位を共鳴によって得られた周波数の変化としてΔΣ変調方式で取り込むため、広周波数帯域、高分解能、高ダイナミックレンジが期待できる。この実現のため、広帯域で発振可能な負性抵抗素子と、広帯域アンテナを集積する。本研究期間において、空洞共振器を用いたプロトタイプデバイスで動作原理を実証するとともに、発振器の位相雑音が周波数ΔΣ変調に与える影響を定量的に明らかにした。
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