裏面照射(BSI)画素周辺記録型撮像素子(ISIS)の高速撮像限界に対する考察をモンテカルロ(MC) デバイスシミュレーション法を用いて行った。個々の電子の確率的な挙動を追跡するMC シミュレーションが、固体撮像素子の極限の動作性能を目指した解析に非常に適していることを示すとともに、時間分解能を律速する物理機構について理論的な分析を行った。発生した光電子が、収集ゲートに到達するまで要する走行時間のばらつきが撮像時間分解能を律速する原理的要因となり、その抑制のためには、光電子を収集ゲートまで導く経路の電位分布設計が重要であることを示した。
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