プラズモン共鳴効果を利用した、有機電界円偏光発光素子(円偏光OLED)作製のためのキラル分子と金属表面との相互作用を、構造、光物性、光学非対称の観点から、ナノスケールで評価を行った。金属表面とキラル分子の直接相互作用評価をしたところ、2層が直接接している場合にはその励起エネルギーあるはエキシトンが無輻射失活してしまうことがわかり、一方で有効なバッファー層の導入により、失活がある程度抑制されることが分かった。また、軽量、フレキシブル、安価な円偏光OLED開発に向けて新たに透明グラフェン薄膜電極の試作を試み、約10nmの還元グラフェンシートがOELDの透明電極として十分利用可能であることを示した。
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