信州大学が2014年2月に打ち上げた人工衛星”ぎんれい”からの、可視光通信信号を地上で受ける実験を行った。準備の整った2014年7月以降、長野市上空を通過し、天候が良好な場合には必ず受信を試みた。同時に光学カメラで光学的にもLEDの発光の痕跡を観察した。その結果、光学的にも電気的にも痕跡を捉えることは出来なかった。原因としては、衛星の姿勢制御ができておらず、光軸が一度も合なかったためと考えられる。”ぎんれい”は、大気圏に再突入して寿命を全うした。 それ以降は、地上実験を基に可視光通信における信号の伝搬特性について、主に振幅揺らぎの統計解析とそれに基づく伝搬の数学的モデルの作成を行った。
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